写真部OB展
うしお42号より 佐藤導直様寄稿
我々は2010年から写真部OBによる写真展を続けています。我々といっても1977(S52)年と1978(S53)年卒業の仲間7人でOBのごく一部ということになります。鎌高卒業後は良き仲間、良き飲み友達として付き合いが続いていましたが、ある時、自分達が写真部の仲間であることを思い出し、写真展を企画してはどうかと誰かが言いだし、やってみることになりました。主に鎌倉芸術館のギャラリーを会場に、コロナ禍のデジタル配信や休止を挟んで2023年久しぶりに通常開催。14年にわたって続けてきています。
メンバーは少し入れ替わりがありましたが、現在は下記7人です。
1978年卒業の北村公宏、佐藤昭義、佐藤導直、関谷敏彦、三上達哉、山川義隆、1981年卒業の山田峰彦。
残念ながら2023年4月に大切なメンバーのひとり小野澤均(1977年卒業)が逝去しました。64歳の心筋梗塞でした。
鎌高の思い出
約46年前。鎌高祭前夜、部室で夜遅くまでバタバタと準備仕事をしていました。するとトントンとノックする音が。ドアを開けると見知らぬ人が「たぶん今晩はやっているだろうと思って差し入れ持ってきてやったぞ」とのこと、顔を知らない先輩でした。「飲み物」の差し入れを置いて帰られました。徹夜でなんとか準備を終えた翌朝またトントンとノックの音、ドアを開けると、なんと校長先生が立っておられました。「酒くさいぞ」「いえ現像液の匂いです」「そうか」。先生は引き揚げていかれました。
先輩は差し入れを持ってきて後輩をねぎらってくれ、校長先生は我々を信用、自主性を重んじてくれました。鎌高をますます好きになるうれしい出来事でした。(徹夜も「飲み物」も今の世では…ですね)
写真部の思い出と言えば、もう一つ夏の蓼科合宿がありました。蓼科湖畔の古い2階建ての建物で自炊して過ごしました。仲間と過ごすのがとにかく楽しかったことを覚えています。大学生の先輩たちが手伝ってくれ、社会人の先輩も車でやってきて、差し入れしてくれたこともありました。自分も予備校生の時を含め大学生の時には何度か同行してお手伝いしました。後輩を大事にする良き伝統を受け継ぎました。
K先輩
我々の3級上に日大芸術学部に進んでプロの写真家になった先輩がいます。高校時代も時々、大学生だったK先輩は写真の指導にやってきてくれました。今も写真展に来てくださいます。プロ中のプロ、有名女優さんで何人か「カメラマンはKさんでなくては」という人がいるそうです。常に最高の写真を撮ろうという姿勢、本物のプロの姿を我々に見せて下さるシンボル的な素敵な先輩です。
まとめ
今回、写真部OB展についての原稿を求められて、卒業後50年近く仲間が続いている理由を考え、原点を思い返すのは多少なりとも意味があるかと思いました。結局、素晴らしい先輩、先生(本当は恩師小田地理先生のことも書きたかったのですが。)に恵まれて鎌高が大好きになり、仲間を大切にしてきたと、ちょっとありきたりな落としどころになってしまいますが、そういうことだと思います。
今後のこと
今年2024年は8月10〜12日鎌倉芸術館ギャラリー3で開催します(10〜19時、但し初日は13時〜、最終日は〜17時)。今回はK先輩が大作を特別出品してくださる予定です。我々も今回は共同作品作成予定で準備を開始しています。是非お立ち寄りください。
いま、写真部OBの名簿を作りたいと考えています。写真部OBの方は是非受付にお寄りいただいて、連絡先など教えてください。事前に下記アドレスに連絡いただきましたら、写真展の案内なども郵送したいと思います。satom@rc4.so-net.ne.jp
また写真部OBに限らず、写真に興味のある方、自分の写真を展示してみたい方の写真を展示して交流するような企画も現在考案中です。
現在なくなってしまっている鎌高写真部再建の話が昨年ありました。できることがあれば協力したいと思っています。関係者の方ご連絡ください。K先輩も応援したいと言っていました。